今回は、お家でお口のトラブルを予防する、おすすめ歯みがきグッズをご紹介します。
1.歯ブラシ・電動歯ブラシ
2.デンタルフロス
3.歯間ブラシ
4.タフトブラシ
5.歯みがき粉
6マウスウォッシュ（洗口剤）
7.染め出し液
8.デンタルミラー
1.歯ブラシ・電動歯ブラシ
歯ブラシには、手動の歯ブラシと電動歯ブラシの2種類があります。
それぞれについて詳しくご紹介します。
1）手動の歯ブラシ
手動の歯ブラシは、
・毛のかたさ（かため・ふつう・やわらかめ）
・毛の種類（フラット毛・テーパー毛
・二段植毛・ラウンド毛）
・ヘッドの大きさ（大きい・小さい・厚い・薄い）
などによって分かれています。
当院では、歯ブラシはお子様用はDr.Bee、大人用はTepeをおすすめしています。
歯ブラシの毛のかたさは、かため、ふつう、やわらかめの3種類があります。
歯と歯ぐきが健康な方には、ふつうを、歯ぐきから血が出ていたり、歯ぐきに傷がある方はやわらかめをおすすめしています。
プラーク（歯垢）を除去するためにある程度のブラシのかたさは必要ですが、あまりかたすぎると、歯ぐきのトラブルになってしまうこともあります。
ふつうのかたさの歯ブラシは、正しい力でブラッシングすれば、歯ぐきを傷つけることなく、かつ、プラーク（歯垢）も除去しやすい、という特徴があります。
やわらかめの歯ブラシは、毛先が滑りやすく、毛が寝てしまいやすいため、プラーク（歯垢）が除去しにくいというデメリットはありますが、歯ぐきから血が出ていたり、歯ぐきに傷がある方は、炎症が落ち着くまでは歯ぐきを傷つける可能性の低い、やわらかめをおすすめしています。
毛の種類は、フラット毛、テーパー毛、2段殖毛、ラウンド毛の4種類があります。
当院では、フラット毛をおすすめしています。
フラット毛は、歯の表面に対してブラシが当たる面積が広く、バイ菌も落ちやすいためです。
他のタイプでも良いですが、歯並びが悪い場所がある場合は、ブラシが当たらないところができてしまう場合があります。
その場合は、歯間ブラシやタフトブラシなどを併用して、バイ菌を除去することをおすすめします。
ヘッドの大きさは、大きい・小さい・厚い・薄い、などがあります。
当院では、毛先部分（ヘッド）が小さく薄いものをおすすめしています。
ヘッドが小さく薄いものは、歯の表面だけでなく、凸凹した歯並びの部分も磨くことができ、さらに小刻みに動かして磨くことで、よりバイ菌を効率的に落とすことができます。
2）電動歯ブラシ
電動歯ブラシは、振動の回数によって超音波、音波、振動の3種類に分かれ、動き方によって回転式、振動式の2種類に分かれています。
電動ブラシは歯ブラシ自体が動いているので、歯みがきのテクニックがそこまで必要ありません。
また、歯に当ててさえいればバイ菌を除去できるので、歯みがきの時間を短縮することができます。
上手に手動の歯ブラシでバイ菌が除去出来ていれば問題ないですが、歯みがきが苦手な方は、電動ブラシがおすすめです。
当院では、電動歯ブラシは音波式・振動式のCURAPROXをおすすめしています。
CURAPROXは、1分間に22,000～42,000回の音波振動の力で歯垢（プラーク）を分解して、ツルツルの歯にしてくれます。
CURAPROXは、歯科医院でしか販売していない商品となっているので、気になった方は当院スタッフにお気軽にお声掛けくださいね！
2.デンタルフロス
デンタルフロスは糸状のもので、歯と歯の間を磨きます。主に、歯と歯の間隔が狭い場所に使用します。
形によって、F字型、Y字型など呼ばれたりしますが、デンタルフロスは、歯と歯の間の歯垢（プラーク）を除去、むし歯や歯周病の予防、口臭の予防や改善が期待できます。
当院では、デンタルフロスはRUSCELLOをおすすめしています。
糸状のものは、指に糸を巻き付けて、どちらかの歯の側面に押し付け、何度か擦るようにバイ菌を取ります。
F型は、前歯へ使うのに適しています。
持ちやすく、細かく手を動かすのが苦手な方やお子様まで幅広く使えるので、初めて補助用具を使用する方に最適なフロスです。
Y型は、奥歯へ使うのに適しています。
前歯と奥歯で使い分けが面倒という場合には、前歯も奥歯も使用できる、Y字型をおすすめしています。
デンタルフロスを使っていて、いつも同じところで引っかかったり、フロスがほつれてしまったり、フロスが切れてしまうなどの症状がある場合は、むし歯や被せ物の適合不良の可能性もあります。
デンタルフロスは、糸の種類がノンワックスタイプ、ワックスタイプの2種類あります。
初めて使用する方・被せ物が多い方は、繊維がワックスでコーティングされていて、歯と歯の間を通しやすいワックスタイプがおすすめです。
ワックスタイプは歯と歯の間に挿入しやすく、またフロスが切れたりバラバラになりにくいという特徴があります。
いつもフロスを使っている方は、バイ菌を落とす効果が高いノンワックスタイプをおすすめしています。
ノンワックスタイプは、繊維が広がって歯の表面にフィットするので、バイ菌を落とす効果が高いのが特徴です。
ただし、引っかかると切れたりほつれたりしやすいというデメリットもあります。
3.歯間ブラシ
歯間ブラシは、金属タイプ、ゴムタイプの2種類あり、歯と歯の間を磨きます。
デンタルフロスより歯と歯の隙間が広い場所に通して使用します。
デンタルフロスト同様、歯と歯の間の歯垢（プラーク）を除去、むし歯や歯周病の予防、口臭の予防や改善が期待できます。
フロスよりバイ菌の除去力が高いと言われていますが、あまり歯と歯の間が空いていない人は、無理に通すと歯ぐきを傷つけてしまうことがあるので無理せずに、デンタルフロスを使いましょう。
歯間ブラシは水洗いをすることで、約1〜2週間程度、繰り返し使用することが可能です。
当院では、歯間ブラシは金属タイプのTepeをおすすめしています。
金属タイプは針金にブラシがついているものです。
バイ菌を落としやすい反面、強い力で通してしまうと歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。
形によってI字型とL字型がありますが、I字型は持ち手部分がまっすぐで、前歯などに使用しやすいです。奥歯に対しては曲げて使用しますが、ある程度の慣れが必要です。
L字型は、持ち手部分が長く、ブラシの根元部分でL字型をしているもので、前歯だけでなく奥歯のバイ菌の除去にも使用しやすいです。
その反面、力がかかりやすいため、はぐきを傷つけやすいという面もあります。
ゴムタイプはやわらかい素材て、歯ぐきを傷つけにくいのが特徴です。
金属タイプと比較するとバイ菌の除去率は低下しますが、歯間ブラシを使い始めたばかりの人におすすめです。
曲げてしまうと破損や劣化しやすいため、奥歯には向いていません。
サイズは大きく分けて「3S、SS、S、M、L、LL」の6種類に分けられます。
ただ製品によっても、大きさは異なる場合があります。
大きい隙間に小さい歯間ブラシを通してもバイ菌が落としきれなかったりするので、適正なサイズを使うことが大切です。
歯間ブラシもデンタルフロスも、歯ぐきの状態が良くないと使い始めは出血します。
しかし、きちんと使い続けると出血も落ち着いてきて、健康な歯ぐきへ近づいて行きます。
使い続けても出血が良くならない場合、歯間ブラシのサイズが分からない場合は、一度歯科医院にご相談ください。
4.タフトブラシ
小さい歯ブラシの形をしていて、通常の歯ブラシをした後に、歯ブラシが届きにくい部分に使うと効果的です。
前歯の裏側、歯並びの悪いところ、奥歯のさらに奥側、矯正器具のある隙間など、通常の歯ブラシだと届きにくい所を磨くのに適しています。
えんぴつを持つように持って、鏡を見ながら小刻みに動かすように磨くと、磨きやすいです。
5.歯みがき粉
むし歯予防に、フッ素入りの歯みがき粉の使用を推奨しています。
当院のおすすめのフッ素入りの歯みがき粉は、お子様用は、Check-Up kodomo、大人用は、Check-Up standard・アパガードリナメルおすすめしています。
Check-Upの歯磨き粉の大きな特徴は、フッ化物濃度が高いことです。
当院では、1450ppm以上のフッ化物（フッ素）濃度がある歯磨き粉を推奨しています。
フッ化物（フッ素）は歯を強くする働きがあり、使用するとむし歯の予防効果が高くなります。歯科医院で塗布するフッ化物濃度は9000ppmと高濃度なので歯科医院に来院する必要がありますが、ご自宅で使える歯みがき粉のCheck-Up standard（大人用）のミント味の歯磨き粉は1450ppm、Check-Up kodomo（お子様用）の歯みがき粉には900ppmのフッ化物が含まれています。
歯科医院で行うフッ化物塗布に加えて、普段の歯みがきでフッ素入りグッズを使用すると、より、むし歯の予防効果が期待できます。
また、アパガードリナメルという歯みがき粉もおすすめです。
クリーニングの仕上げにこの歯磨き粉を使用している歯科医院もあります。
この歯みがき粉の特徴は、歯と同じヒドロキシアパタイトという成分を含んでいて、日常的に使うと歯を強く、かつ表面をツルツルにしてくれます。日常的に使用することで、着色しにくくすることも可能です。
6.マウスウォッシュ（洗口剤）
マウスウォッシュ（洗口剤）を使用すると、歯垢（プラーク）がつきにくくなり、お口の中がべたつきにくくなります。
マウスウォッシュ（洗口剤）を使用することで、歯垢（プラーク）の付着量が50％以上減る、という論文もあります。
当院では、マウスウォッシュ（洗口剤）に、モンダミンHABITTOPROをおすすめしています。
このマウスウォッシュ（洗口剤）は、殺菌成分、抗炎症成分、出血予防成分の3つが含まれています。お口の中の原因菌を殺菌し、バイ菌の付着を防ぎます。
また歯ぐきの腫れと炎症を防いで、歯周病による歯ぐきからの出血を防ぎます。
また、フッ素含有のマウスウォッシュ（洗口剤）の、BEE BRANDをおすすめしています。
このマウスウォッシュ（洗口剤）は、歯みがき粉の中のフッ素が口をゆすぐと共に洗い流され、減ってしまうという問題を一定数解決できるアイテムです。
時間の経過とともにフッ化物（フッ素）濃度は減少はしていきますが、フッ化物（フッ素）入りの歯みがき粉と一緒に使うことで、お口の中にとどまってくれるフッ化物（フッ素）の量が多くなるというメリットがあります。
7.染め出し液
バイ菌を分かりやすく染めるために、染め出し液というアイテムを使うことをおすすめします。
歯を磨くときには、通常見えないバイ菌を見える化して歯みがきを行うと、より効率的に歯みがきを行うことができます。
当院では、プラークチェックジェルBRをおすすめしています。
この染め出し液の特徴は、バイ菌が2色に分けて染まることです。
・歯に付着してから数分後の新しいバイ菌はピンク色
・付着してから72時間以上の時間が経ったバイ菌は紫色
に染まります。
8.デンタルミラー
歯みがきしていても、歯の裏側にバイ菌が残っていないかまでは、自力でチェックできません。
デンタルミラーがあると、自分で歯の裏側までチェックでき、お子様の仕上げ磨きの時もお口の中をチェックしやすくなります。
染め出し液と一緒に使用すると、更に磨き残しが見つけやすくなるのでおすすめです。
いかがでしたか？現在使っているオーラルケアグッズはいくつありましたか？
日常的に予防に取り組んで、生涯自分の歯で楽しく生活しましょう！
栗林歯科医院 歯科医師 監修
