いきなり歯が抜ける?!歯周病で手遅れになる前に知ること6つ

1.歯周病の特徴
2.歯周病の原因
3.歯周病の炎症の特徴
4.歯周病は10代で発症する
5.歯周病が進行すると起こる症状
6.歯周病の判断基準は?

1.歯周病の特徴

歯周病はSilent Disease(静かなる病気)と表現されるくらい、痛みや違和感などの自覚症状の少ない病気です。
痛みをあまり感じず、気付いたら進行していることが多いのが特徴です。

2.歯周病の原因

歯周病の原因は、歯垢(プラーク)・歯石の中にいる、歯周病菌という細菌です。
プラークは、お風呂の排水溝や、三角コーナーのヌルヌルと同じような状態です。

ヌルヌルは水をかけても落ちないため、たわしやスポンジなどでゴシゴシこする必要があります。
歯垢(プラーク)も同じで、お口の中の細菌もうがいや薬では落ちないので、正しく歯ブラシを使う必要があります。

歯と歯肉の境目のお掃除が行き届かないと、そこに多くの細菌が停滞し、歯ぐきの縁が炎症を起こして、赤くなったり腫れたり、出血するといった症状が出ます。

3.歯周病の炎症の特徴

炎症は「急性炎症」と「慢性炎症」の2つに分けられます。急性炎症は、身体に軽い異常が生じた時に対処するために生じる反応のことを言います。

炎症が起こると、5大徴候と呼ばれる「発赤・腫脹・疼痛・発熱・機能障害」というものがあります。
歯ぐきや身体に痛みがある場合は、既に急性炎症の状態となっている可能性が高いので注意が必要です。

慢性炎症とは、ゆるやかに、かつ、持続的に進行している状態を指します。
歯周病の症状は慢性炎症に該当します。
歯医者に来た時には既に歯周病が進行していて、抜歯になってしまった、ということも珍しくありません。

4.歯周病は10代で発症する

歯周病の発症者は、早ければ10代から発症し、30代以上の3人に2人が歯周病と言われています。
(参考:システマ社)

また、60代では約50%の人たちが歯周病になっています(厚生労働省 歯科疾患実態調査 平成23年より)。

5.歯周病が進行すると起こる症状

歯周病の症状は、歯ぐきの炎症や歯を支える顎の骨を溶かしてしまい、さらに進行すると膿が出ます。
その後、歯を支えている骨がなくなると歯がグラグラして、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

顎の骨の状態は見た目でなかなか判断がつかないので、当院では、1年に1回X線で骨の状態を経過観察することをおすすめしています。

6.歯周病の判断基準は?

歯と歯ぐきの隙間が4mmあり、出血がある状態が歯周病と言われています。

歯を失う一番の原因は歯周病と言われており、その割合は、実に37.1%とも言われています。
(公益財団法人8020推進財団「永久歯の抜歯原因調査報告」(2018))
痛みがないからといって油断せず、早期の治療と毎日の予防が大切です!
気になった方は、手遅れになる前に、当院にお問い合わせください。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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