今回は、セラミック治療はむし歯になりにくいかどうかについて、ご紹介します。
結論は、A.セラミック治療は虫歯になりにくいです!
1.セラミック治療後むし歯になる率
2.銀歯がむし歯になる率
1.セラミック治療後むし歯になる率
論文(Morimoto S et al.2016)の内容を引用すると、セラミックインレー治療後、その約15%の方がむし歯になります。
・セラミック治療が10年でむし歯になる率が9%
1000人治療して、10年以内にむし歯になるのはおよそ14人です。
2.銀歯がむし歯になる率
次に、日本の保険治療の論文(青山貴則ら 2008)を引用すると、金銀パラジウム(保険)の治療後、インレーの約72%がむし歯になります。
・保険インレーの失敗は10年でおよそ33.5%
1000人治療して、10年以内にむし歯になるのはおよそ241人です。
単純に比較すると17.9倍、むし歯になりやすい、ということになります。
実際は、
・日本人の歯への健康意識の低さ
・保険治療の材料の質の低さ
・海外での治療は保険が効かないことが多い
ことなどから、健康意識も反映されての数値です。
また、金銀パラジウムインレーは日本でしか行っていないので、海外の論文がないこともあり、同じ環境での比較が難しい面もあります。
しかし、海外の論文と同じ条件なら、
・海外は健康意識が高い
・海外はフッ化物応用、セラミック治療をしているなど
があり、平均的な日本人の17.9倍、むし歯になりにくいという結果があります。
治療するにあたって一番大事なのは、健康意識が高いことなので、日々むし歯にならないような取り組みを行っていきましょう!
栗林歯科医院 歯科医師 監修