1.矯正期間はどれくらい？
当院の矯正治療は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正（インビザライン）の両方を合わせて行います。
ワイヤー矯正で1年半～2年行った後、マウスピース矯正で1年～1年半で終わることを目標にしています。
そのため、当院で行う場合は、全体の矯正治療が3年～4年です。
1）インビザラインが装着されていない
インビザラインは取り外しができる分、患者様の協力（インビザラインを装着）が無いと先に進みません。
インビザラインを継続して装着することで治療が進みます。
※矯正期間は個人差があります。
2）虫歯治療などで矯正治療が中断されてしまう
虫歯ができてしまうと、治療が必要になります。あまりにも大きい虫歯になると、インビザラインの形が合わなくなる場合があります。そうなると再度、歯の型をとる必要があり、そこから更に新しいインビザラインが来るまで１ヶ月程度かかってしまいます。
インビザラインの装着を継続的に行うことで、スムーズに矯正治療が進みます。
2.当院には、どれくらいの頻度で通院が必要？
当院では、矯正治療の患者様は、月に1回の通院を原則としています。
理由は、しっかりマウスピースでを装着していても、マウスピースが歯にフィットしなくなることがあり、そのチェックが定期的に必要だからです。
マウスピースが歯にフィットしていない状態で使用し続けると、予期せぬ方向に歯が移動し、仕上がりに問題が出てきてしまい、それにより矯正期間も長くなってしまいます。
それを未然に防ぐため、月に１回の通院を原則としています。
ただし、遠方に行くなどの理由の場合は、期間をあけて定期的に来院していただく場合もあるので、その場合は担当医と相談が必要です。
1回の通院で30分間の治療を行います。
【インビザライン矯正の治療内容】
1.アタッチメント（プラスチックの突起）が取れていないかのチェック
2.インビザラインが奥の歯まで、きちんとはまっているかチェック
3.クリーニング
4.写真撮影
5.X線撮影（6ヶ月に1回）
3.マウスピース矯正には動かせる限界があるって本当？
本当です。
インビザラインでは、歯を動かす内容に限界があります。
それは、次の3つの点です。
1）顎の拡大に不向き
歯並びが悪くなる原因の1つに、顎の大きさが小さく、歯が並び切らないことがあります。
その場合、顎を大きく広げて（拡大）歯を並べるスペースを作ることが必要です。
インビザラインではそれができないため、IPR（歯と歯の間を削って隙間を作る）を行なってスペースを作りますが、IPRを行なったとしても限界があります。
2）歯を後ろに移動させることに不向き
インビザライン矯正では、歯を前に移動させることは簡単ですが、歯を後ろに移動させることは、難しいです。
移動をさせることはできますが、ワイヤー矯正に比べて、かなり時間がかかります。
3）歯を根っこの方向へ押し込む移動（圧下）に不向き
矯正治療の中でも時間がかかる移動で、垂直的に沈めるためには矯正用のネジ（強い固定源）が必要になります。
ガミースマイルといって上の歯茎が見える歯並びの方は、必ず上の前歯を圧下しないと改善しません。
インビザライン矯正だけでは、この移動は少ししか行うことができません。
4.装着時間はなぜ長いの？
インビザライン矯正は、1日に20～22時間装着する必要があります。
長時間装着をする理由は、ゆっくり弱い力をかけ続けて、歯を移動させることが必要だからです。
1つのマウスピースで行える歯の移動が0.25mm、4枚交換して歯の移動が1mm動くと言われています。
0.25mmの移動は1日で動くものではありません。毎日少しずつ動かすことが必要です。
また、もう1つの役割として歯の移動後はその場所に定着させ、元に戻らないようにしています。
通常のワイヤー矯正は取り外す事が出来ないため24時間の装着となるので、それよりも外すことができるという点では、インビザライン矯正の装着時間はむしろ短くすみます。
またインビザラインは、取り外して洗ったり歯磨きができるので、お口の中を清潔に保ちやすくなります。
一見大変そうなインビザライン矯正ですが、ワイヤー矯正より虫歯・歯周病になりにくいというメリットもあります。
5.インビザラインをしたまま飲食できますか？
インビザラインを装着した状態で飲食は、お水以外はNGです。
そもそも、インビザラインを装着した状態での食事は、おすすめしません。
理由は、異物をお口の中に入れたままの状態なので、食べ物を美味しく感じにくい、インビザラインが合わなくなることがある、などがあります。
またコーヒー・紅茶・赤ワインなどの色・臭いが強いものは、歯だけではなくインビザラインにも色と臭いが付いてくるので、口臭の原因にもなります。
さらにビール・炭酸水などもインビザラインの力を弱めてしまうので、歯の移動がうまくいかないこともあります。
それ以外はインビザラインを外してからのご飲食をすすめめします。
6.矯正期間が長くなることはある？
矯正中、期間が長くなることがあります。
理由は大きく分けて3つです。
1）装着し忘れてしまった
インビザラインは、継続して装着することで治療が進みます。
インビザラインは取り外しができる分、患者様の協力（インビザラインを装着）が必要です。
装着していないと歯が移動しない、もしくは後戻りする可能性があります。
歯が後戻りしてしまうと、インビザラインが合わなくなってしまうことがあります。
その場合は再度、歯の型を取り直し、シュミレーション後に新しいインビザラインを作成する必要があります。
新しいマウスピースが患者様のお手元に届くまでに１ヶ月程度かかってしまうので、治療期間が伸びる原因に繋がります。
インビザラインの装置1つ分で移動する距離は微量でも、シートを飛ばして先に進むことはできません。
それでも万が一、1日装着できなかった日があった場合は、1日多く追加してシートを装着してくださいね。
2）虫歯治療などで矯正治療が中断されてしまう
虫歯ができてしまうと、まず虫歯の治療が必要になります。
あまりにも大きい虫歯になると、インビザラインの形が合わなくなる場合があります。
そうなると再度、歯の型をとる必要があり、そこから更に新しいインビザラインが来るまで１ヶ月程度かかってしまいます。
3）インビザラインを紛失してしまった
インビザラインを紛失してしまった場合は、再発注後、お手元に届くまでに１～２週間かかってしまいます。
その場合は、速やかに当院まで連絡をお願いします。
【紛失の場合】
①当院へ連絡する。（紛失したマウスピースが何枚目かをお伝えください）
②1つ前のマウスピースを使用する。（歯並びがキープできる）
インビザラインは1つ1つのステップがとても大切です。
また、矯正期間を短くするためには、きちんとインビザラインを継続して装着することが大事です。
※矯正期間は個人差があります。
もし紛失や、インビザラインが合わなくなってしまった場合は、お早めにご相談くださいね！
栗林歯科医院 歯科医師 監修
