1.むし歯になる原因
2.歯垢(プラーク)を放置すると起こること
3.むし歯の予防方法
1.むし歯になる原因
むし歯は、ばい菌(主にミュータンス菌)が原因です。
1)ばい菌(ばい菌がお口の中にいる)
2)歯の質(酸に溶けやすい歯の質)
3)糖質 (ばい菌のエサの糖分がお口の中にある)
の条件が重なり、その状態で時間が経過すると、やがてむし歯になります。
歯垢(プラーク)は、むし歯・歯周病・口臭の原因となるばい菌の塊で、歯垢(プラーク)1gの中には、約1000億個のばい菌がいると言われています。
うんち1gより、歯垢(プラーク)の方が、細菌数が多いです。
(奥田克爾 著 / 続 史上最大の暗殺軍団デンタルプラークより)
2.歯垢(プラーク)を放置すると起こること
プラークを放置すると起こることをご紹介します。
1)歯垢(プラーク)が歯に付く
唾液中にいるばい菌が、歯の表面に付着し、糖分をエサにします。ばい菌が水に溶けにくいネバネバ成分(グルカン)を作り、歯にさらに強く付着します。
白色・うすい黄色の塊を、歯垢(プラーク)と言います。一般的には、食後8時間ほどで歯垢(プラーク)が作成されると言われています。
2)歯垢(プラーク)が大きな塊になる
歯垢(プラーク)は粘着力が強いので、ツルツルの歯でもずっと付着していることができます。そして、放置するとばい菌同士がくっつき、さらに大きな塊になります。
3)歯石やむし歯になる
歯垢(プラーク)を長時間放置していると、唾液中のカルシウムと結合して、硬くなります。そして、固くなり石灰化したものを歯石と言います。
歯石はサンゴ礁や軽石のように多孔質の石で、表面がザラザラしています。
歯石ができてしまうと、さらにばい菌がそのザラザラした部分につきやすい状況になって、よりむし歯・歯周病が悪化しやすくなります。
ばい菌は、糖分をエサにして酸を作り出すことで、歯のカルシウムを溶かし、それがやがてむし歯になります。
むし歯初期の段階では、エナメル質の表面が溶けるだけなので、まだ穴は空いていません。
しかし、段々と溶けていくと、表面のエナメル質が噛む力に抵抗できなくなって、やがて穴が空きます。
一度歯に穴が空いてしまうと、
①歯ブラシが届かないへこみになる
②穴にいるばい菌の除去が出来なくなる
③歯みがきをしてもばい菌が残り、どんどん穴が深くなる
と悪化の一途を辿るため、早期に発見して、むし歯の箇所の歯を削り、穴を埋める必要があります。
3.むし歯の予防方法
歯垢(プラーク)を除去することが、むし歯・歯周病を予防することにつながります。
厄介なことに、この歯垢(プラーク)は、ゆすぐ・うがいをした程度では取れないため、日々の歯みがきで物理的に落とすことが大切です。
しっかりと歯垢(プラーク)を落とすためには、染め出し液でバイ菌を「見える化」して歯みがきをすることが大事です!
染め出し液を使用すると効率的に歯みがきが行えるので、歯みがきの時間短縮をすることもできます。
染め出し液は、栗林歯科医院の受付で購入できるので、ぜひメインテナンスの際に一緒に購入してみてくださいね。
歯は一生ものです。
最近歯医者に行けていない方は、まずご自身の歯の検診をしに、歯医者さんに行きましょう。
栗林歯科医院 歯科医師 監修