無意識にやっていませんか?口呼吸が引き起こす「お口と体のトラブル」

私が普段、浦安院で診療をしていて「もったいないなぁ」と感じることがよくあります。それは、歯磨きをとても一生懸命頑張っているのに、なぜか虫歯を繰り返してしまう患者様がいらっしゃることです。

「ちゃんと磨いているのに、どうして?」

そう不思議に思われるかもしれませんが、実はその原因の多くが「口呼吸」に隠れています。

本来、私たちのお口の中は唾液によって守られています。唾液には、お口の中の汚れを洗い流したり、酸を中和したり、細菌の繁殖を抑えたりする「天然のバリア機能」があるのです。
しかし、口呼吸をしてお口の中が常に乾燥してしまうと、このバリア機能が働かなくなってしまいます。その結果、虫歯菌や歯周病菌が爆発的に増えやすい環境を作ってしまうのです。

特にお子様の場合、口呼吸はお口の乾燥だけでなく、顎の発育や歯並びにも悪影響を与えることがあります。「仕上げ磨きをしているのに虫歯ができやすい」とお悩みのお母さん、一度お子様が鼻で呼吸できているか確認してみてくださいね。

【2】これって口呼吸?お家でできる「簡単セルフチェック」

「私は鼻炎でもないし、ちゃんと鼻で呼吸しているはず」と思っていても、集中している時や寝ている間に口が開いてしまっている「隠れ口呼吸」の方は意外と多いものです。

私たち歯科医師は、お口の中を拝見すれば、その方が普段口呼吸をしているかどうかすぐに分かります。実は、鏡を見ればご自身でもチェックできるポイントがあるんですよ。

唇がいつもカサカサしていませんか?
特に冬場でもないのに唇が乾燥してリップクリームが手放せない方は、常に口が開いていて、呼気で唇が乾いてしまっている可能性があります。

前歯の表面が乾いていませんか?
ニッと笑った時、上の前歯の表面が乾いていたり、唇が前歯に張り付くような感じはありませんか?本来、歯は唾液で潤っているのが正常です。ここが乾いているということは、唇が閉じきっていない証拠です。

歯茎に「口呼吸線」はありませんか?
これは少し専門的なお話になりますが、上の前歯の歯茎だけ赤く腫れていたり、帯状に色が濃くなっていたりすることがあります。これを私たちは「口呼吸線」と呼んでいます。
口呼吸によって常に外気が当たり、歯茎が慢性的な炎症を起こしているサインです。もし歯茎の色が場所によって違うなと感じたら、それは口呼吸が原因かもしれません。

【3】今日からできる!「鼻呼吸」を取り戻す方法

「口呼吸の癖、どうやって治せばいいの?」と不安にならなくても大丈夫です。長年の癖を治すのは少し根気がいりますが、まずは簡単なことから始めていきましょう。私が診療室でよくアドバイスさせていただいている方法を2つご紹介します。

寝ている間は「マウステープ」にお任せ
起きている時は意識できても、寝ている間の無意識な口呼吸はどうしてもコントロールが難しいものです。そこでおすすめなのが「マウステープ」です。
寝る前に唇の中央に専用のテープを貼るだけで、物理的に口が開くのを防ぎ、自然と鼻呼吸を促してくれます。ドラッグストアなどでも手に入りますので、朝起きて喉が痛くなりやすい方は、ぜひ今夜から試してみてください。
(※鼻詰まりがひどい時は無理に使用しないでくださいね)

日中は「気づいたら閉じる」の繰り返し
日中の対策は、とてもシンプルですが「意識すること」に尽きます。
テレビを見ている時、スマートフォンを触っている時、お子様ならゲームに夢中になっている時…。ふと気づくと口が開いていませんか?
その瞬間に「あ、開いてた!」と気づいて、意識して唇をピタッと閉じる。基本はこの繰り返しです。

もしお子様の口呼吸が気になる場合は、「口が開いてるよ!」と厳しく注意するのではなく、「お口チャックしようね」と優しく合図を送ってあげるなど、親子でゲーム感覚で声を掛け合ってみるのも良いかもしれませんね。

【4】どうしても治らない時は?栗林歯科医院にご相談ください

「意識して口を閉じようとしても、どうしても開いてしまう」
「マウステープを貼ると苦しくて眠れない」

もしそんな風に感じたら、それは単なる癖ではなく、歯並びや骨格、あるいは鼻の病気が関係しているかもしれません。そんな時は一人で悩まず、ぜひ私たちにご相談ください。

当院では、無理やり口を閉じさせるようなことはいたしません。大切なのは「順序」です。

まずは、鼻炎などで鼻が詰まっていないかを確認します。もし鼻で息をするのが物理的に難しい状態であれば、まずは耳鼻科の先生と連携して鼻の通りを良くし、「鼻呼吸ができる環境」を整えることから始めます。

鼻で息ができるようになったら、次は「MFT(口腔筋機能療法)」というステップに進みます。
MFTとは、簡単に言えば「お口周りの筋肉トレーニング」です。舌を正しい位置に置く練習や、唇を引き締めるトレーニングを行うことで、自然と口を閉じた状態をキープできるようにサポートしていきます。

口呼吸の改善は、虫歯予防だけでなく、お子様の健やかな成長や、大人の皆様の免疫力アップにもつながる大切な一歩です。
「たかが口呼吸」と思わず、浦安院までお気軽にお声がけくださいね。

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