みなさんは、温かいカフェオレが冷えたら甘く感じたことや、溶けたアイスが甘く感じたことはありますか?
今回は、食べ物や飲み物の温度が変わると、甘さの感じ方が変わる理由についてご紹介します。
1.甘さが変わる理由
アイスなどに入っているスクロース(ショ糖)の甘味料の場合は、体温付近の温度で甘みを感じやすい、と言われています。
温かい飲み物が冷えたり、冷たいアイスが溶けてぬるくなったりすると、体温に温度が近づくため、甘さを感じやすくなります。
それとは反対に、果物に含まれる糖質のフルクトース(果糖)は、冷えた時に甘味を感じやすいと言われています。
同じ甘味でも、果物の場合は、冷えた方が甘味を感じやすくなります。
塩味は、温度が上がると感じにくくなります。
煮物などの塩辛いものが冷えた時に味が濃く感じるのは、その性質のためです。
温かいスープは味を感じにくくなった結果、つい濃い味付けにしてしまいがちなので注意しましょう。
2.甘いもので注意すること
甘いもので注意が必要なのは、下記の通りです。
・温かい、スクロース(ショ糖)が入った飲み物
・冷たい、スクロース(ショ糖)が入った食べ物
・冷たい、フルクトース(果糖)が含まれた果物
などには、多くの砂糖が含まれていることを、知っておくことが大切です。
3.塩辛いもので注意すること
塩味で注意が必要なのは、下記の通りです。
1)冷えてから食べる料理の味付けを濃くしすぎない
(お弁当のおかず、和え物など)
お弁当用におかずを作る時は、ちょっと薄いかな?と思うくらいがちょうど良い濃さです。
2)温かい汁物は多くの塩が使われていることを知る
お味噌汁が熱いうちは特に塩味を感じにくいので、濃くなりすぎていないか注意しましょう。
味を感じやすい温度を知って、砂糖や塩を多く摂取しないよう工夫をしましょう。
【参考文献】
甘味の基礎知識 前橋健二 2011
温度変化に伴う5基本味の強度変化および持続性
栗林歯科医院 管理栄養士 監修