A.本当です。
歯が溶け出す「脱灰」、歯のカルシウムやリンなどの成分が再び歯にと言われる現象がありますが、
歯の再石灰化の時間より、脱灰の時間が多くなると、やがてむし歯になります。
脱灰を防ぐ方法は下記の4つです。
1.飲食回数を1日5回以下にする
2.pHの低い飲み物をチビチビ飲まない
3.歯をケアしたくなる知識を得る
4.3ヶ月に1回歯医者に行く
1.飲食回数を1日5回以下にする
歯は、食べ物・飲み物をとると必ず溶けます。
過去に、行なった実験で、砂糖の量が多いのと、砂糖を摂取する回数が多いのだとどっちがより危ないか?という実験をしたビポヘルム研究というものがあります。
ー実験内容ー
トフィーという、イギリスのキャラメルのような、粘着質の甘い食べ物を被験者に食べてもらいました。
・食事の時に24個食べる人
・間食で8個食べる人
の2種類に分かれて研究が行われた結果、間食の時に食べた人の方が圧倒的にむし歯になりやすい、という結果が出ました。
この研究から、砂糖の量が多い方より、食事の回数が多い方がむし歯のリスクが高い、ということが分かりました。
皆さんもダラダラ食べ、ダラダラ飲みにはお気をつけください。
2.pHの低い飲み物をチビチビ飲まない
歯の表面のエナメル質は、pH5.5以下になると脱灰します。
コーラのpHは2、野菜ジュースはpH3-4程度です。長い時間ダラダラとpHが低いものを飲むと、ずっと歯が溶け続けることになるので、行なっている方は要注意です。
3.歯をケアしたくなる知識を得る
実際、歯科医院で患者さまに磨き方を伝えていても、お口の中の環境が良くならないこともあります。
それと同じ結果が出た論文をご紹介します。
ー実験内容ー
12歳くらいの子どもを3グループに分け、。
A:むし歯の原因や砂糖の話など、むし歯の自己診断などをさせ、歯みがき指導を行った
B:歯みがき指導を行った
C:何もしなかった
という3グループで実験した結果、B・Cのむし歯の発生率はほぼ同じでした。
つまり、なぜ磨かないといけないのか、の理由を伝えずに磨き方を伝えても意味がないということです。なぜ勉強するかを伝えずに勉強しろ。というのに似ています。
歯を磨きたくなるような知識を得ることも、自分のお口の中の環境の向上につながります。
4.3ヶ月に1回歯医者に行く
みなさんは今、
・自分の歯が何本あるか
・今までに何本治療したことがあるか
・歯ぐきからの出血がどこからあるか
知っていますか?
歯医者に行けばこれが一目瞭然で分かります。
これを知らずに予防しようとするのは、自分の成績を知らずに受験する大学を選ぶようなものなので、的外れな結果になってしまうこともあります。
・自分がむし歯になりやすいか?
・なぜむし歯なりやすいか?
・今、自分にむし歯はどのくらいあるか?
全てを知ってから予防は始まります。
分からない方は歯科医院に行きましょう!
当院では、唾液検査によって、むし歯になる未来予測をすることができます!
唾液検査や、しばらく歯医者に行っていないという方は、お気軽に当院にご相談くださいね。
栗林歯科医院 歯科医師 監修