むし歯と歯周病の違いは
A.主に、場所・ばい菌・症状の違い
です。
1.症状が起こる場所の違い
2.ばい菌の種類の違い
3.症状の違い
1.症状が起こる場所の違い
1）むし歯になる場所
むし歯は「歯の病気」です。
ばい菌が出す酸によって、歯が溶かされます。
むし歯が進行していくと、歯だけでなく、歯の神経も破壊してしまう病気です。
2）歯周病になる場所
歯周病は「歯ぐきの病気」です。
ばい菌によって歯ぐきに炎症が起きます。
その状態から、進行してしまうと、段々と歯を支える顎の骨（歯槽骨）を破壊してしまう病気です。
歯を支える骨がなくなるため、歯がグラグラになり、最終的に歯が抜けてしまいます。
2.ばい菌の種類の違い
1）むし歯
むし歯の原因菌は「好気性菌」という酸素が得意な菌です。
糖などの基質を酸化させて、エネルギーにするのが特徴です。
2）歯周病
歯周病の原因菌は「嫌気性菌」という酸素が苦手な菌です。
酸素が苦手なため、歯ぐきや歯と歯の間など、酸素が届きにくい環境を好みます。
当院では、唾液検査を実施しています。
口腔内の細菌を調べることで、患者様のむし歯と歯周病、どちらのリスクが高いのかを調べることができます。
ご興味がある方は、当院のスタッフにお気軽にお声かけくださいね。
3.症状の違い
1）むし歯
むし歯が進行すると、段々と痛みが増していきます。
神経まで感染してしまうと、神経を取ったり、抜歯などの処置が必要です。
むし歯を放置してしまうと、最悪の場合、顎の骨までむし歯菌に感染する「歯髄炎」などの
病気に繋がるので、早期治療と予防が大切です。
2）歯周病
歯周病の場合は、痛みなく進行していきます。
歯ぐきの炎症によって出血や腫れがあり、段々と骨が壊されていき、歯のぐらつきや口臭などの症状があります。
最終的には、歯を支えきれなくなって歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病を放置してしまうと、最悪の場合「糖尿病」や「心筋梗塞」などの全身疾患にもつながると言われています。
むし歯も歯周病もばい菌によって進行する病気です。
どちらも予防の基本は「歯みがき」で歯についたばい菌を落とすことです。
歯ブラシだけでは落としきれないばい菌を落とすために、
・フロスでばい菌を落とす
・染め出し液でばい菌を染め出す
・デンタルミラーで染まった部分をチェック
など、工夫して健康な歯を守りましょう！
栗林歯科医院 歯科医師 監修
