お子さんがやっていたら注意!歯並びに悪影響な6つの癖

1.おしゃぶり・指しゃぶりの癖がある
2.口呼吸をしている
3.乳歯をむし歯などで失っている
4.舌の癖がある
5.頬杖をつく姿勢をしている
6.爪を噛む癖がある

今回は、お子さんの歯並びに悪影響を与える、6つの悪癖についてご紹介します。

1.おしゃぶり・指しゃぶりの癖がある

1つ目はおしゃぶり・指しゃぶりの癖です。

・指の硬い骨をくわえるので、歯に影響が出る
・指が上下の歯の間に挟まった状態が続き、歯が押される
などの理由で出っ歯や開咬、すきっ歯になる可能性があります。

赤ちゃんにとって指しゃぶりは、自分の意思で手が動くようになってから行う、楽しいことの1つです。
そもそも指しゃぶりは、お母さんのお腹の中にいる時から指しゃぶりをしているというデータもあります。

生まれた赤ちゃんも、口に触れたものに吸い付くことで、母乳やミルクを飲む練習をしたり、物の形を確かめたり、成長過程で行っている大事な生理現象の1つです。
また、指しゃぶりは精神的な安心にもつながっている、赤ちゃんにとって大事な行為です。

赤ちゃんにとって大事な行為である指しゃぶりを、いきなりやめられない赤ちゃんも多いです。

ですが、指しゃぶりを早くやめればやめるほど、歯並びに対する影響は少なくなり、やめるのが遅いほど、影響は大きくなります。

やめさせる基準として、3歳までを指標にしましょう!
3歳までに指しゃぶりをやめると、ある程度歯並びが元に戻るというデータがあります。

ただ、やめられないお子さんもいると思うので、その場合は、一度歯科医院に「子どもが指しゃぶりをやめられない」とご相談くださいね。

小児歯科専門医・松崎祐樹先生のインタビュー
「指しゃぶりは出っ歯になるって本当?」はこちら
参考文献:指しゃぶりについての考え方(小児科と小児歯科の保健対策委員会)

2.口呼吸をしている

2つ目は、口呼吸の癖です。

私たちの歯並びは、口を閉じて鼻呼吸を行うことで、唇・舌・頬の筋肉によって、歯が正しい位置に保たれています。
しかし、口呼吸が癖になっているとバランスが崩れ、唇・舌・頬の筋肉がかかりにくくなった歯が前に出て、出っ歯などになってしまう可能性があります。
専門用語では、お口を閉じていないポカーンとしたお口を「口唇閉鎖不全症」と言います。
お口が開いている原因として、1つに「鼻づまり」が原因で「口呼吸」になっていると言われています。
お口を開けているからと言って、全てのお子さんが口呼吸をしているとは限りません。
ですが、判断材料の1つとして、お口を開けているかが基準となります。
平成26年に実施された全国調査では、お口をポカンと開けているお子さんのうち、約3割のお子さんが、口呼吸が疑われる結果となりました。

もし、口呼吸を行ってるお子さんがいらっしゃったら、一度お口を診査診断した上、必要な場合は耳鼻科の「鼻のクリニック東京」さんにご紹介も行っていますので、「子どもが口呼吸をしているかもしれず、相談したい」とご連絡くださいね。

それ以外の口呼吸が与える影響はこちら

参照:認定NPO法人 日本病巣疾患研究会

3.乳歯をむし歯などで失っている

3つ目は、むし歯で乳歯などを失っている場合です。

乳歯の下には、永久歯のたまごがあります。

乳歯がむし歯などで歯が折れてしまったり、頭の部分がなくなってしまうと、両隣の歯が倒れかかってしまったり、噛み合っているはずの対の歯が出てきてしまったり、歯並びにも影響します。

両隣の歯が倒れかかってしまうと、永久歯が生えるだけのスペースがなくなり、永久歯が変な方向から生えて、歯並びが悪くなってしまいます。

もし、むし歯で乳歯・永久歯を失っているお子さんがいらっしゃった場合は、早期に解決する必要があるので、「子どものむし歯を診て欲しい」とお気軽にご連絡くださいね。

小児歯科専門医・松崎祐樹先生のインタビュー
「子どものむし歯を放置すると?」はこちら

参照:日本小児歯科学会

4.舌の癖がある

4つ目は、舌の悪い癖がある場合です。
そもそも、通常時の正しい舌の位置は、スポットと呼ばれる「上の前歯の少し後ろ」です。

舌の悪い癖があると、歯並びにも悪影響を与えます。
お子さんに限らず大人も、この舌癖を放っておくと、悪い噛み合わせになったり、矯正治療を行なっている場合は、治療の妨げになってしまう可能性もあります。

下の癖の例は、舌で前歯を押し出す癖があると、上顎前突(出っ歯)になりやすくなります。
・舌で前歯を押し出す癖がある
・上下の歯の間に舌を挟んでいる癖がある
などの場合は、まず、根本的な原因を改善する必要があります。

このような場合は、筋機能療法(MFT)を行うことで、こうした癖を改善することができます。
当院の筋機能療法(MFT)は、矯正患者さまを中心に行っています。

舌の癖を治したい場合は、「子どもの舌の癖を治したい」「自分の舌の癖を治したい」とお気軽にご連絡くださいね。

ー筋機能療法(MFT)ー
・来院回数:最大18回
・時間:1回30分
・料金:¥110,000(税込)
※初診の方は、検査・口腔内の写真撮影に+1回かかります※上記は、筋機能療法(MFT)のみの回数・料金です

筋機能療法(MFT)について詳しくはこちら

参照:日本口腔筋機能療法学会

5.頬杖をつく姿勢をしている

5つ目は、頬杖をつく癖がある場合です。

手で下顎を押さえた姿勢の頬杖などを行なっていると、片側にのみ力が加わり、顎の形が左右非対称になるなど、悪影響を及ぼしてしまいます。

歯並びや顎が左右非対称になった結果、噛み合わせに影響してしまいます。
頬杖を行なっているお子さんや大人の方がいたら、噛み合わせや顎に影響が出る前に一刻も早く、やめるようにしましょう。

参照:公益社団 ライオン歯科衛生研究所

6.爪を噛む癖がある

6つ目は、爪を噛む癖がある場合です。

爪を噛むなどの毎日習慣に行っている噛み癖があると、歯と顎に偏った力をかけ続けることで、歯並びなどに影響します。
噛み癖によって歯並びや、顎の歪みにもつながるので直すことをおすすめします。

お子さまの場合、爪を噛む以外にも下記を行っていると、歯並び・噛み合わせに悪影響を及ぼします。

・爪を噛む
・唇を、上下の前歯の間に挟んでかみ締める
・鉛筆やタオルなどの物を、長時間噛む
・同じ側だけで食べ物を噛む
・無意識に、力強くかみしめる癖(食いしばり)がある

上の前歯を前に出す力と、下の前歯を内に倒す力がかかった状態だと、出っ歯(上顎前突)になる可能性が高まります。

お子さまに噛み癖がある場合は、歯並びに影響がある前に歯科医院に「子どもの爪を噛む癖を直したい」とお気軽にご連絡くださいね。

栗林歯科医院 歯科医師 監修

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