通常の歯の本数より、1〜2本生えないことを【先天欠如】といい、永久歯に多く見られます。先天欠如の発生率は約10%と言われていて、珍しいことではありません。
乳歯で先天欠如があった場合、約8割の方が、その後生えてくる永久歯も先天欠如となります。そのため、乳歯に先天欠如があった時は、X線で永久歯の本数の確認が必須となります。
永久歯の先天欠如は、
・上の前歯の隣の歯
・前歯から数えて4番目の第一小臼歯
に多く見られます。
永久歯が先天欠如となっている場合は、極力、その部分の乳歯を使いますが、20~30歳で歯の根っこが歯を支えている骨に吸収され、もろくなったり、噛み続けている間に摩耗した場合などは、乳歯が使用不可となることが多いのが現状です。
その場合は、
・ブリッジ治療
・矯正治療
が必要となってきます。
治療が必要な理由として、下の歯が先天欠如の場合、上に比べ、下の歯並びがその部分だけ短くなり、歯並びが上下で合わなくなるなどの問題が出てきてしまうためです。
お子さんの先天欠如が心配になった方は、まずは歯医者さんに相談し、永久歯の状態をX線で確認しましょう!
栗林歯科医院 歯科医師 監修