1.一番むし歯になりやすい年齢
2.乳歯の歯みがきで気をつけること
3.6歳〜の歯みがきで気をつけること
1.一番むし歯になりやすい時期
最もむし歯になりやすい年齢は、4〜8歳と言われています。
4歳は、乳歯が生え揃う頃です。
この時期に歯みがきの習慣がないと、むし歯になるリスクが上がってしまいます。
赤ちゃんの頃は、お口の中は無菌の状態です。
しかし、むし歯菌は唾液を通して感染してしまうので、同じスプーンで赤ちゃんにご飯を食べさせたり、食べ物を共有したり、キスをしたりすることで感染していきます。
むし歯菌の原因菌の1つのミュータンス菌は、糖をエサにして活動的になります。
甘いおやつや、甘いジュースをダラダラと食べていると、それがミュータンス菌にとってはとても住みやすい条件となり、どんどん増えていきます。
エサにして細菌が増えると、歯垢(プラーク)と呼ばれるネバネバした塊になります。
これがお口の中に長時間残っていると、むし歯になってしまうリスクが高まります。
お口の中を綺麗にケアする習慣をお子さんの頃から身につけることで、むし歯リスクを減らすことができます。
しかし、お子さんのうちは自分自身だけでの歯みがきでは十分に磨くことが出来ません。そこで仕上げ磨きが大切になります。
2.乳歯の歯みがきで気をつけること
乳歯のみの「乳歯列期」の歯みがきは、保護者の方の歯磨きが主体で、お子さんが行う手みがきは歯ブラシに慣れてもらうための時期です。
保護者の方の仕上げ磨きのポイントは、
1)お子さんを寝かせた状態で行う
2)歯ぐきではなく、歯を磨く
3)小さいストロークで細かく動かす
4)最後、奥歯は歯ブラシを横から入れて磨く
5)痛くないように歯磨きする
です。
5)の痛くないように、という注意点ですが、上の唇・下の唇の真ん中には「上唇小帯」というひだがあります。
ここをブラシでつついてしまったり、唇をよけて歯みがきする際、力強く押してしまうと痛いので、お子さんも歯みがきを嫌がる原因になります。
このひだにダメージを与えないように歯みがきすることが大切です。
3.6歳〜の歯みがきで気をつけること
およそ、6〜12歳にかけて乳歯から永久歯に生え変わります。この時期は、乳歯と永久歯が混合しているので「混合歯列期」と言います。
この時期は、歯の高さがバラバラになり、歯みがきが難しくなるので、むし歯のリスクが高くなる時期です。
心理的には保護者から自立し始めていますが、歯みがきの技術的には、お子様のみでは完璧に磨く事がまだ難しい時期です。
そのため、乳歯列期同様に、保護者が「仕上げ磨き」でカバーしていく事が大事になります。
・時々お口の中をお子さんと一緒に見て、永久歯の生え方を確認する
・磨きにくい部分、バイ菌が多い部分を染め出しで一緒に確認する
など、お子さん1人で歯磨きを行うのではなく、保護者の方も一緒にお子さんのお口の中を把握し、サポートしていくことが大事です。
仕上げ磨きの理想は、永久歯が生え揃うまで、8歳〜12歳までは仕上げ磨きをしてあげるのがベストです。
お子さんの頃のむし歯治療がトラウマになり、歯医者と疎遠になってしまっている保護者の方、お子さんこそ、痛い治療を行わないで済むために、予防が必要です!
など気になる点がある方は、お気軽にお声かけくださいね!
栗林歯科医院 歯科衛生士 監修