A.他の歯周外科治療に比べて、痛みが少ない治療と言われています
EllisらやWalTonらの研究によると、費用面に関しての条件をクリアしていても、痛み・腫れ・傷に対して怖い!というイメージを持つ人は、歯が1本もない方に対してのアンケートで1/3存在しました。
しかし、Tanらの研究によると、インプラント治療は、歯周外科と呼ばれる歯ぐきを切開して行う歯周病治療と比べて、治療直後から1週間までで痛みが最も少ない治療であったと結論を出しました。
また、痛みの増減に対して大きく関わるのが、患者様の性格であるという研究データもあります。
その因子として、「不安」が知られています。
不安な気持ちへの対策として、事前の治療についての説明で不安は軽減し、そして痛みも軽減すると言われています。
また、歯科医師側も、治療中の声かけを行ったり、術後の説明を患者様に対して行うことで、痛みが軽減すると言われています。
不安の感情が強い患者様は、「痛み」をネガティブにとらえる度合いが高ければ高いほど、脳の海馬後部領域での活動が高くなり、痛みをより強く認知すると言われています。
患者様個人の性格も関係しているので、歯科医院側も、患者様に合わせた治療法を提案していくことが必要となります。
インプラント治療に対して不安な気持ちを抱えている方は、治療をする時は、麻酔をするので痛みが出ませんが、治療後は他の外科治療よりかは痛みが少ないと考えると良いかと思います。
もし、インプラント治療をお考えで、治療の痛みが心配な方は、まずは治療の前に、お気軽にご相談くださいね。
参考文献
Refusal of implant supported mandibular overdentures by elderly patients
Janice S. Ellis, Alissa Levine, Christophe Bedos, Phillippe Mojon, Zeer Rosberger, Jocelyne Feine, J. Mark Thomason
Patient-reported outcome measures after routine periodontal and implant surgical procedures
Wah Ching Tan, Gita Krishnaswamy, Marianne M. A. Ong, Niklaus P. Lang
栗林歯科医院 歯科医師 監修