永久歯は一度失うと、戻って来ません。
そのため、当院では、1本でも多くの歯を残そうとする治療を行なっています。
しかし、残念なことに、むし歯が深すぎて歯がボロボロになっていたり、歯周病が進んで歯がグラグラになっていたり、という時は、抜歯せざるを得ない時があります。
理由は、やみくもに歯を残しても、周りの歯や顎の関節に悪影響を及ぼしたり、その後のお口全体の治療に影響するからです。
今回は、抜歯した後の治療の1つ、インプラント治療に関してご紹介します。
※抜歯した部分を放置するデメリットはこちら、のようなリンク追加お願いします
Q.抜歯したままの部分を放置するとどうなる?(No.128)
1.インプラント治療の前に行う治療
2.インプラント治療前に確認すること
1.インプラント治療の前に行う治療
インプラントとは、骨の中にチタン製の金属を入れ、骨との結合によって固定されるものです。
インプラント治療を行うためには、骨の厚みや、高さがないと行うことができません。
インプラントを行う予定の箇所が、
・骨が痩せている
・歯を抜く必要がある
・十分な骨の高さがない
などの場合、インプラント治療をする前に、骨を作る処置(骨造成)が必要になります。
建築に例えると、
①しっかりとした土地の上に家を建てる
②しっかりとした骨の中にインプラントを入れる
というイメージです。
家を建てる土地がしっかりしていないと、どんなに立派な家を建てたとしても長持ちしないように、インプラントにも同じことが言えます。
きちんとした幅・高さのある骨の中にインプラントを入れるのか、痩せた骨の中に無理インプラントを入れるのかによって、治療後の経過が全く違います。
骨造成の方法は、3つです。
1)ソケットプリザベーション
2)GBR
3)サイナスリフト・ソケットリフト
2.インプラント治療前に確認すること
インプラント治療は、すべての人に行えるものではありません。
下記の4つに該当している方は、インプラント治療を行うことが難しいことがあります。
1)全身疾患がある
2)現在、喫煙している
3)歯周病になりやすいタイプと言われた
4)歯医者のかかりつけ医がいない
栗林歯科医院 歯科医師 監修