歯ブラシのデザインについて、比較した研究はありません。
製品そのものというよりも、歯ブラシがもつ特徴で考えることをおすすめします。
1.歯ブラシの毛の硬さ
2.歯ブラシの形
1.歯ブラシの毛の硬さ
まず歯ブラシの毛の硬さは硬毛より軟毛の方が推奨されます。
Niemiら(1984)の研究では、軟毛歯ブラシと硬毛歯ブラシを用いて歯茎への外傷とプラーク(ばい菌)除去効果について比較した研究があります。
結果として硬毛の方が軟毛と比較して2倍以上歯茎が傷付きました。
プラーク(ばい菌)除去効果はほぼ変わりませんでした。
以上から、硬めの歯ブラシよりもふつうかやわらかめの歯ブラシがおすすめです!
2.歯ブラシの形
次に、歯ブラシの形についてお伝えします。
Stroskiら(2011)の研究によると、
・毛が真っ直ぐに並べられて揃っているもの
・真っ直ぐに並べられているが毛先がギザギザのもの
・真っ直ぐのものと円状のものが混ざって並べられているもの
3種類の歯ブラシで比較して実験を行いましたが、プラーク(バイ菌)・歯肉炎・歯ぐきへの傷の程度に差は見られませんでした。
よって、歯ブラシの形で効果に違いがそれほどないと言えます。
歯周病の患者さんの場合、歯と歯の間に隙間がある場合は、歯ブラシを用いても隙間のプラークを完全に除去することはできません。
そのため、歯ブラシの使用方法を歯科医師、歯科衛生士からアドバイスを受け、補助的に歯間ブラシ、デンタルフロスを使用することをおすすめします。
実際に歯の磨き方は何通りもの方法があります。
磨けているか力の加減を確認したい場合は、染め出しをおすすめします。
実際に目で見ながら確認できるのでとても有効です。
日本歯科大学歯周病学講座でも推奨されている方法なので、ぜひ試してみてくださいね!
栗林歯科医院 歯科医師 監修