店頭に並ぶ歯ブラシ…
毛先がギザギザなもの…
まっすぐなもの、毛が硬いもの…
柔らかいもの…
色々ありすぎて何がいいかわからない。と思っている方はいませんか?
また、何を基準に歯ブラシを選んでいますか?
そもそも歯磨きは、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)を歯ブラシでこすることにより、摩擦を与え取り除くこと。
そのことにより、虫歯、歯周病を始めとした様々な歯のトラブルを予防することができます。
今回はセルフケアで予防をしていく上で欠かせない〝歯ブラシ〟選びのポイント3つをご紹介します。
1.かたさ
硬め
プラークを除去するためには、ある程度のブラシの硬さが必要になります。
あまりやわらかいと毛先が滑りやすく、毛が寝てしまうためにプラークが除去しにくいです。
しかしプラークを除去しやすいという利点の他に、歯や歯茎に対してのリスクもあります。
①歯茎を傷つけやすい
■フェストゥーン
間違った方向への歯磨きや力の入れすぎによって、歯肉の縁が浮き輪状に盛り上がってしまう歯肉の形態異常のことです。
■クレフト
■擦過傷
V字状に裂け目が入ったように見えたり、赤く傷になっているのがわかるかと思います。これは全て過剰な歯ブラシ圧や硬毛の歯ブラシでゴシゴシこすったことにより、歯茎が傷ついてしまった例です。
なんとなく歯ブラシすると歯茎が痛い、歯茎がしみるという場合は歯茎に傷ができている可能性があります。
■楔状欠損
研磨剤が多く含まれた歯磨き粉の使用や、歯磨きの際に力を入れすぎることによって、歯肉の近くの歯がくさび状に削られてしまいます。
歯の表層を覆っているエナメル質がなくなることで、知覚過敏が起きやすくなります。
自覚症状がない場合はブラッシング方法の修正を行って、これ以上歯が削れていくことを予防します。
見た目が気になる、しみる症状がある場合は治療が必要になります。
ふつう
多くの方が、この毛の硬さを選んでいるのではないでしょうか?
この硬さは、正しい力でブラッシングすれば歯茎に傷をつけることなく、かつ歯垢も除去しやすいです。
歯と歯茎が健康な方は、この硬さが適しています。
やわらかい
歯茎から血が出る、歯茎に傷がある方はやわらかいものを選ぶと良いと思います。
やわらかい分、毛が寝やすいので歯垢は除去しにくいですが、炎症がある方が硬い歯ブラシでブラッシングをすると新たな傷を作ることに繋がってしまうので、炎症が落ち着くまではやわらかいものをおすすめします。
2.毛先の形
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先が極細になっているもの、平坦なもの、ギザギザなもの…その人の歯並びや歯茎の状態にもよりますが、基本的には平坦なものをおすすめしています。
理由としては、歯面にブラシが当たる面積が広く、汚れも落ちやすいです。
他のタイプのものが良くないわけではありませんが、歯並びによっては当たらないところが出てきてしまったりする場合があります。
3.ブラシの大きさ
小さめ
1本ずつ磨く方や、歯並びが凸凹しているところがある方は小さめのものをおすすめしています。
歯ブラシは、小刻みに動かした方がプラークを細かいところまで落とすことができるからです。
小刻みにブラシを動かす場合、小さめのブラシの方が適しています。
大きめ
大きめの歯ブラシは、効率よく汚れを落とすことができるので、忙しくて時間をかけて磨けない方などにおすすめです。
しかし、細かい汚れまでは落とすことができないので、歯間ブラシやフロスなどの併用、または1日のうちで時間をかけて丁寧に磨く時間を作る必要があります。
ライフスタイルに合わせて、朝と夜で使い分けるのも一つの手です。
普段硬めを使っている人は、やわらかいものに変えるとなんだか磨けていない気がする…と感じてしまったり、歯ブラシの毛先の形を変えたら磨き残しが出てきてしまったり…と
慣れていないものにすると、なんだかいつもと違うと感じることがあるかと思います。
栗林歯科医院ではメインテナンス時に具体的な歯磨き指導や、歯磨き粉、歯ブラシは何をどう使ったらいいかなどの質問にもお答えしています。
どんなことでもお気軽にお尋ねください。
栗林歯科医院 歯科衛生士 監修