1.治療後にホワイトニングできる方(歯のひび画像)
2.ホワイトニングに適さない方
3.ホワイトニングを行っても効果がない歯
今回は、ホワイトニングができる方とできない方について、ご紹介します。
1.治療後にホワイトニングできる方
ホワイトニングは、薬剤で歯の表面のエナメル質と呼ばれる層を漂白します。
そのため、下記の場合は事前にしっかり治療を行い、症状が完治してからホワイトニングを行う必要があります。
1)歯周病がある方
2)歯にひびが入っている方
3)知覚過敏の症状がある方
理由は、現段階で歯周病などの病気の方はしっかり病気を治す必要があることと、知覚過敏がある方は薬剤により痛みやしみる可能性があるからです。
当院では、歯周病の治療を終えてから、ホワイトニングを行うようにしています。
むし歯がある場合は、むし歯治療はホワイトニング後に行います。
むし歯によって痛みがある場合は応急処置を行ないます。
痛みがない場合は、ホワイトニングが終了してから治療を行っていきます。
ホワイトニング後にむし歯の本格的な治療する理由は、白くなった自分の歯と被せ物・詰め物の色を合わせることができるからです。
むし歯や、歯に大きなひびがあると、象牙質の内部にある歯の神経にまで影響が出て、痛みが出たりしみたりする恐れがあります。
また、歯ぐきが極端に下がっている方は、一般の方と比べて痛みが出やすい場合もあります。
その場合は一度、歯科医師・歯科衛生士にご相談ください。
2.ホワイトニングに適さない方
下記は、ホワイトニングに適さない方です。
1)18歳以下の方
2)妊娠中・授乳中の方
3)無カタラーゼ症の方
4)光線過敏症の方(オフィスホワイトニングの場合のみ)
5)テトラサイクリン変色歯の方
1)18歳以下の方
歯が成長途中の方に対しては、ホワイトニングをお控えいただいています。
2)妊娠中・授乳中の方
薬剤が直接身体に影響を及ぼすことはありませんが、妊娠中のホルモンバランスなどが関係し、体調に影響を及ぼす可能性があるため、当院ではホワイトニングをお控えていただいています。
3)無カタラーゼ症の方
過酸化水素水を分解する【カタラーゼ】が不足している状態を、【無カタラーゼ症】と言います。
ホワイトニングの薬液の成分は過酸化水素水のため、無カタラーゼ症と診断された方は、ホワイトニングを行うことができません。
4)光線過敏症の方(オフィスホワイトニングの場合のみ)
オフィスホワイトニングでは、施術中に光の照射を行います。
お口や唇に異常が起きる可能性がある方は、当院ではオフィスホワイトニングをお控えいただいています。
5)テトラサイクリン変色歯の方
幼少期に、テトラサイクリン系の抗生物質を服用し、歯がグレーになっている方がいます。
その場合、歯の形成時に色素が沈着してしまっているため、ホワイトニングのみで満足のいく効果が出にくいことが多く、白くなるまでに時間もかかる可能性が高いことから、歯の色の変化の程度によって、ホワイトニング以外の歯を白くする方法を提案させていただくこともあります。
このテトラサイクリン歯の変色の度合いは、以下の4つに分かれています。
当院の場合、F1・F2はホワイトニングが行える方です。
F1:淡い黄色、褐色、灰色で歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない
F2:第1度よりは濃く歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない
F3:濃い灰色、青みがかった灰色で縞模様を伴うもの
F4:着色が強く、縞模様も著名なもの
3.ホワイトニングを行っても効果がない歯
むし歯の治療をしたことで、残っている自分の歯が少なくなった箇所や、補綴物がかぶさっている歯は、ホワイトニングの適応外となります。
ホワイトニングは、自分の歯(天然歯)にしか、効果がありません。
治療した際に補われた補綴物(レジンや詰め物)はホワイトニングされないため、あらかじめどこまで詰め物・被せ物を白くするかを決める必要があります。
ホワイトニングを行う前に、歯科医師の診査・診断を行った上で、どのタイミングでホワイトニングを行うかを事前に相談することが大切です。
歯が綺麗だと印象も変わり、気持ちも晴れやかになると思います。
ホワイトニングにご興味がある方は、是非一度、当院へご相談ください!
栗林歯科医院 歯科衛生士 監修