A.歯医者に行くことをおすすめします!
よく患者さまから、検診はどれくらいで行ったらいいですか?や、妊娠中は検診出来るんですか?など、ご質問を受けることがあります。
今回は、『妊娠中の検診』についてご紹介します。
1.妊娠中の身体の変化
2.歯周病になった時のリスク
1.妊娠中の身体の変化
妊娠中はさまざまな体の変化が起こります。
歯科に関わる点でお話をするとホルモンバランスの変化が大きく影響する場合があります。
女性ホルモンのひとつに、エストロゲンという骨の生成に関わるホルモンがあります。
このエストロゲンは乳腺をや子宮系に大きく働くので、女性にとってとても大切なホルモンです。
妊娠中はこのエストロゲンが、通常の10~30倍分泌量が増加します。
エストロゲンは、歯周病菌のある種を増殖する働きがあり、歯肉(歯ぐき)をつくる細胞の標的になると言われています。
歯ぐきはコラーゲンでできています。
コラーゲンときくとお肌のイメージがありますよね?
歯ぐきも大事なコラーゲンなのです!
歯ぐきの細胞が攻撃され、免疫力が勝てなかった時、歯ぐきが腫れて出血します。
これは妊娠中でなくても、歯肉炎の原理として私たちに関わることです。
妊娠中はエストロゲンが10~30倍増量するので、それがもっと大きく影響する場合があり、妊娠性歯肉炎を引き起こしてしまうリスクがあります。
そのため、妊娠中の口腔ケアはとっても大切です!
もちろん、悪阻が酷かったり、体調が優れないこともあると思います。
そのような時は、ゆっくり身体を休めて無理はしないでくださいね。
歯みがきは自分の身体を守るための大切なケアなので、悪阻が落ち着いているタイミングで、しっかりと歯みがきをしましょう!
歯みがきのやり方が不安な方は、是非、歯科検診時に歯科衛生士に聞いてくださいね!
2.歯周病になった時のリスク
妊娠中、万が一歯周病になってしまった場合のリスクは、下記の通りです。
①早産や流産
②低体重児出産
これらのリスクが、通常の7.5倍になるといわれています。
母親と子どもはお腹の中で繋がっています。
それが子どもにも大きなリスクになってしまうのです。
日常の口腔ケアもとっても大切ですが、妊娠中の口腔ケアはもっと大切です。
安定期の5~6ヶ月以降に、歯科検診を1度受けるのがおすすめです。
体調が良ければ、妊娠10ヶ月でも問題ありません!
是非、歯科検診を受診して、未来の健康を守っていきましょう!
栗林歯科医院 歯科衛生士 監修