1.日本が定めている塩の摂取基準量
2.身体へ悪影響を与えるメカニズム
3.塩の取り過ぎによる体への影響2つ
4.減塩の方法2つ
1.日本が定めている塩の摂取基準量
今回は、塩の摂り過ぎによる身体への影響をご紹介します。
日本が現在定めている「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の目標値は、成人1人1日当たり
・男性は7.5g未満
・女性は6.5g未満
と言われていて、
さらに高血圧と慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩の目標値は、成人1人1日当たり
・男女とも6.0g未満とされています。
ですが、日本人は食塩を基準値より多く摂取しています。
現状では、成人1人1日当たり
・男性は10.9g
・女性は9.3g
も摂取していると言われています。
2.身体へ悪影響を与えるメカニズム
塩を摂り過ぎると、高血圧の原因になります。
私たちの身体は、過剰に塩分を摂ると、血中の塩分を薄めようと水が血中に入ってきます。
その結果、血液の量が増え、血管にかかる圧が強くなることで「高血圧」が起こります。
高血圧の状態が続くと、全身のさまざまな場所に悪影響が出ます。
3.塩の取り過ぎによる体への影響2つ
1)肝臓の機能が低下する
1つ目の影響は、腎臓の機能の低下です。
高血圧が続くと腎臓の血管に負担がかかり、機能が低下します。
腎臓は老廃物を排出する大事な役割があるため、腎臓が機能しなくなると、「透析治療」が必要になることもあります。
2)脳梗塞のリスクが高まる
2つ目の影響は、脳梗塞のリスクです。
高血圧が続くと、脳の血管が詰まり、脳梗塞になることがあります。
脳梗塞は意識が無くなったり、半身麻痺になったりする、とても怖い病気です。
このようなことが起こる前に、塩の摂りすぎを防ぎましょう。
4.減塩の方法2つ
減塩の方法は2つあります。
1)ラーメンなどの汁を残す
1つ目は汁を残すことです。ラーメンやうどん、味噌汁などは、実はスープや汁の部分にたくさんの塩が入っています。
ラーメンやうどんは一杯あたり塩が5〜6g入っていますが、汁を残すだけでそのうちの3.5g〜4.5g(約40%)も塩分を抑えることができます!
手軽に出来るので、ぜひ、少し意識してみてくださいね。
2)だしや酢を使う
料理をする方は、普段の料理にだし・酢を上手に使いましょう!
自分でとっただしや酢には、塩分がほとんど含まれていません。
しょうゆをだしで割って使ったり、酢を使った料理を取り入れたりすることで、減塩ができます。
(※市販の顆粒だしには塩分が含まれているので、記載されている使用量を守って使いましょう)
また、カレー粉にも塩分が含まれていないので、薄味で物足りない時に使うのもおすすめです。
毎日の食事に少し工夫して減塩し、日々の健康へとつなげていきましょう!
参考文献
①https://www.kurakon.jp
②令和元年 国民健康・栄養調査の結果
③http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp
④http://www.healthcare.omron.co.jp
⑤https://foodion.net/interview/keisukematsushima?lang=ja
栗林歯科医院 管理栄養士 監修