前回のインプラント記事では、下記の2点内容について書きました。
1.インプラントはなぜするのか?
2.インプラント治療の実際の手順
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
本日は下記について、記載致します。
3.インプラント治療の利点・欠点(インプラント以外の治療方法と比較して)
4.インプラント治療をする上で重要なこと
3.インプラント治療の利点・欠点(インプラント以外の治療方法と比較して)
①インプラント以外にも入れ歯・ブリッジという治療方法があります。
②インプラントの利点
・骨と結合させて噛むようにするため、元々あった天然歯と同等の咬合力を再現することができる。
・審美性に優れている。インプラント周囲の歯ぐきも含めて、天然歯と相違ない状態にできる。
・きちんとメインテナンスを行っていけば、長期的に保つことができる。
③インプラントの欠点
・外科的治療が必要である。
・インプラントを入れる部位の骨が十分量ない場合、骨を作る処置が必要になることがある。
・骨とインプラント結合する期間、 骨が成熟する期間、歯ぐきが治る期間など、待つ期間が長く必要になる。
・全身疾患がある場合、骨の量が非常に少ない場合などは、インプラントができない場合がある。
インプラントは非常に優れた治療法ですが、歯科医師-歯科衛生士-患者様の連携・協力があって初めて達成される治療法です。
4.インプラント治療をする上で重要なこと
インプラントをする上で、気をつけなければならないことがいくつかあります。
①正しい診査診断が可能な設備が整っていること。
これは、下顎の奥歯にインプラントを予定している患者様に対して、CT(3次元的レントゲン撮影)にて診査診断しているものです。
下顎の場合、下歯槽神経という神経が顎に沿って走っています。
ですから、インプラントを行う場合はCTにて下歯槽神経まで十分な骨の厚みがあるか?を診査診断することが必須であります。
これにより、安心安全なインプラント治療が可能になります。
むしろ、CT撮らずにインプラント治療は不可能です。
②消毒・滅菌がなされていること。
滅菌とは、増殖性を持つあらゆる微生物(主に細菌類)を完全に殺滅、又は除去する状態を実現するための作用・操作をいいます。
インプラントのような外科処置を行う場合、あらゆる器具を滅菌し、感染のリスクを限りなく低くすることが必須となります。
③チーム体制が整っていること。
インプラントに限らずですが、医療はチーム力が非常に重要になってきます。
インプラントに関して言えば、施術を行う歯科医師、アシスタントワークを行う第1・第2アシスタント、必要あれば麻酔科医との連携。
難しいケースの場合は、インプラント専門医の歯科医師での施術。
全身疾患をお持ちの患者様の場合は、かかりつけ医との連携も必要になってきます。
緊急事態が起こった場合は、AEDや点滴等も必要になります。
あらゆることを想定しておくことが必要になってきます。
④使用しているインプラントメーカー。
当院ではAstraというメーカーのものを使用しています。
Astraは、治療を問題なく行えるよう長期的な機能と自然な審美性を患者様へ提供しています。
⑤アフターケアがしっかりしていること。
インプラント治療は、インプラントをしたから終わりではありません。
むしろ始まりです。
インプラントは、きちんとしたアフターケアを行えば長い間維持出来るものですが、きちんとしたアフターケアがなされなければインプラント周囲の歯周病などにかかってしまうものです。
どんな高級車であっても、アフターケアをしていかないとすぐに故障してしまうのと同じです。
我々としては、治療開始前から治療終了後まで、プログラムを組んで治療を行っていきます。
そして、治療終了後の予防に関しても、きちんとした説明とプログラムのもと行っていきます。
歯科医院を治療ではなく予防のために通う場所にしていきましょう!!
いろいろと書かせていただきました。
ただ、まだまだ皆様に知っていただきたいことがたくさんあります。
正しい知識を得て、より良いインプラント治療を行っていけるよう、今後も定期的にインプラントについてアップしていきますので、ぜひともよろしくお願い致します。
栗林歯科医院 歯科医師 監修